高齢者にやさしい玄関まわりをつくる|仙台市のバリアフリー外構提案

高齢化が進む現代社会において、住宅のバリアフリー化はますます重要なテーマとなっています。特に玄関まわりは、毎日の出入りに関わる場所であり、段差や滑りやすい床面、手すりの有無などが高齢者の生活の安全性を大きく左右します。
仙台市のように四季がはっきりしており、冬には雪が降る地域では、滑り止めや段差解消の工夫がより重要になります。本記事では、仙台市での高齢者にやさしいバリアフリー外構の考え方や、具体的な玄関まわりの改善提案、そして実例を交えて、安心して暮らせる住まいづくりのポイントを解説します。
1. バリアフリー外構とは?基本的な考え方
バリアフリー外構とは、加齢や障害により身体機能が低下しても安心して暮らせるよう、敷地内の段差や移動しにくさを解消する外構設計のことを指します。住宅の内装に比べて見落とされがちですが、外構がバリアフリーでないと外出が困難になり、生活の質が大きく低下してしまうケースも少なくありません。
特に玄関アプローチ、階段、門扉、スロープ、照明、手すりなどは、バリアフリー設計において重要なパーツです。高齢者が自分で外に出られるよう、安心して歩ける動線を確保することが最も大切です。
2. 仙台市の気候を考慮した設計の重要性
仙台市は年間を通して寒暖差があり、冬には雪や凍結、春先や秋には急な気温変化がある地域です。このような気候においては、以下のような配慮が必要です。
- 冬季の凍結対策として、滑りにくい舗装材を使用する
- 融雪対策として電熱マットや水路の整備を検討する
- 夜間の視認性を高めるための足元照明を配置する
- 落葉による滑りも防止できるよう、定期的なメンテナンスがしやすい設計にする
仙台市では急な積雪や凍結が事故の原因になることもあるため、滑りにくさや段差の除去は単なる快適性の確保にとどまらず、安全面でも欠かせないポイントです。
3. 高齢者に配慮した玄関まわりの外構要素
アプローチの勾配とスロープ
車椅子や杖を使う方のためには、勾配の緩やかなスロープが必須です。理想的な勾配は1/12〜1/15程度で、手すりの設置とともに、滑りにくい素材を用いるのが望ましいです。
また、転倒のリスクを減らすために、スロープの両側には縁石やガードを設け、踏み外しを防止します。
階段の段差を低く、踏み面を広く
どうしても階段が必要な場合は、1段の高さ(蹴上げ)を14cm以下にし、足をしっかり置ける踏み面(踏み幅)は30cm以上を目安にします。段数を減らし、途中に踊り場を設けて休憩スペースを確保するのも有効です。
手すりの設置位置と高さ
アプローチや階段に設ける手すりは、両側に設置するのが理想的です。手すりの高さは利用者の身長に応じて設定しますが、おおむね75〜85cmが使いやすい高さとされています。凍結に備えて手すりに滑り止め加工を施すのもおすすめです。
滑りにくい舗装材
バリアフリー外構では、アスファルトやコンクリート、インターロッキングなどがよく使用されますが、雨や雪で滑りやすくなる素材は避け、表面にザラつきのある素材を選ぶことが重要です。
天然石や洗い出し仕上げなどは、見た目の美しさと機能性を両立できる素材として人気があります。
ポーチや玄関前スペースの拡張
車椅子や歩行器を使う場合には、玄関前のスペースが狭いと動きにくくなります。扉の開閉スペースを含めて、最低でも1.5m×1.5mのスペースを確保すると安心です。
また、雨風をしのげる屋根付きのポーチも、高齢者にとっては転倒リスクを減らす大きな助けになります。
4. 夜間の安全を確保する照明計画
高齢者にとって、視覚的な情報は転倒予防に欠かせません。特に夜間の外出や帰宅時の安全確保には、照明の工夫が求められます。
- 足元を照らすグランドライト
- 階段に埋め込む段差認識用の照明
- 門柱灯やポールライトで全体を明るく照らす
- 人感センサー付きライトで無駄な電力消費を抑える
仙台市の冬場は日没が早く、16時台には薄暗くなることもあるため、常設のLEDライトやセンサー照明を適切に配置することで事故リスクを低減できます。
5. 外構工事の実例:仙台市泉区・80代夫婦宅のケース
仙台市泉区に住む80代のご夫婦からのご相談で、玄関前の段差解消とスロープの設置、冬の滑り防止を目的とした外構リフォームを行いました。
- 玄関前の階段は1段約20cmあり、高齢の奥様がつまずきやすかったため、スロープへ変更
- 踏面には滑り止め加工を施したインターロッキングを採用
- 手すりは木目調の樹脂タイプを両側に設置
- 冬季の凍結防止に電熱式融雪マットを一部に敷設
- ポーチ前に1.8m×1.8mのスペースを確保し、屋根付きのカーポートを兼用
工事後は、「外に出ることが怖くなくなった」「荷物を持っての移動も楽になった」と大変ご満足いただけました。
6. 仙台市でのバリアフリー外構工事の注意点
仙台市では外構工事に関する補助制度は一部のバリアフリー住宅改修に限られますが、介護保険を利用しての住宅改修費用補助制度があります。要支援・要介護認定を受けている方が対象で、最大20万円(1割〜3割自己負担)までの改修工事に利用可能です。
対象となる工事には、以下のようなものが含まれます。
- 段差解消(スロープ設置など)
- 手すりの取り付け
- 滑り防止の床材変更 など
申請には事前のケアマネジャーや市町村への相談が必要なため、工事を検討される場合は早めに情報収集を行うことが大切です。
7. 将来を見据えた設計とプロへの相談
バリアフリー外構は、一時的な対処ではなく、将来の身体状況の変化を見据えた「長期的視点での設計」が重要です。たとえば、今は元気な方でも、5年後、10年後に車椅子や歩行器が必要になる可能性は誰にもあります。そのため、「いまの暮らしを快適にしながら、将来にも対応できる」外構設計が理想です。
地域の気候や地形に精通したプロと連携することで、安全で快適な玄関まわりを実現できます。
ご相談は外構工事専門店シビル・ジャパンへ、お気軽にお問い合わせください。
まとめ:家の出入りをもっと安心に
玄関まわりのバリアフリー化は、高齢者にとって生活の質を高めるだけでなく、事故や転倒のリスクを大幅に減らすことができます。特に仙台市のような気候条件のある地域では、滑り止めや照明、段差対策などをしっかり考慮する必要があります。
将来に備えた設計と、住む人一人ひとりに寄り添った外構づくりは、安心・安全な暮らしの第一歩です。高齢者の方が自分の足で出入りできる喜びを支えるために、家の外まわりにもやさしさを取り入れてみてはいかがでしょうか。
宮城県全域・仙台市でバリアフリー外構をお考えの方は、外構工事専門店シビル・ジャパンへお気軽にご相談ください。
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会 社 名:有限会社 シビル・ジャパン
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代 表 者:阿部 浩幸
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